包丁の研ぎ方
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「包丁の研ぎ方」(PDF)
① 研ぐ前に砥石を十分に水に浸して下さい。(約5分)
②安全の為、砥石の下に濡れタオル等を敷き、砥石を安定させてください。
目安として庖丁の峰と砥石の間に10円玉2~3枚分のすきまを保つように研ぐことがコツです。
③角度を保ちながら研ぎます。
庖丁は砥石に対して約45~90゜くらいの角度で一定の方向に前後させ、刃先からアゴ(柄側)まで全体にカエリが出るまで研ぎます。
◆両刃の場合(菜切り庖丁、三徳庖丁、牛刀)
表と裏を同じ回数、角度を保ちながら研いで下さい。
◆片刃の場合(出刃庖丁、鯵切庖丁、刺身庖丁)
表を20回、裏を3回の割合で研いで下さい。
裏を研ぐ時は庖丁の裏面を砥石にピッタリつけて下さい。
④仕上げ砥石でカエリを取ります。
刃先が砥石に当たるように角度を40~45°くらいに保ち、軽く前後させながら両面のカエリを取ります。
鎌の研ぎ方
表
はじめのうちは荒砥石で研ぐ。
鎌の刃と砥石の角度は15~20度くらい。
45度~90度の角度で、一定方向に前後させて研いでください。これを数回繰り返すと、裏にカエリが出ます。刃元から刃先まで平均してカエリが出ると、刃がついたことになります。
裏
仕上げ砥石でカエリを取ります。軽く前後させながらカエリを取っていきます。 (両面を2~3回繰り返す)
※カエリの見方
指先で裏をなでて、軽く引っかかりが感じられる。
鋏の研ぎ方
表
図のようにしっかりと鋏を固定する。はじめのうちは荒砥石で砥ぐ。
鋏の刃と、砥石の角度は30度くらい。
45度~90度の角度で、一定方向に前後させて研いでください。
これを数回繰り返すと裏にカエリが出ます。刃元から刃先まで平均してカエリが出ると、刃がついたことになります。
裏
仕上げ砥石でカエリを取ります。
軽く前後させながらカエリを取っていきます。 (両面を2~3回繰り返す)比較的太いものを切る場合は、角度を大きくして、カエリを多めに取る。(刃と刃が、かまない為に)
野口式万能両刃鎌の研ぎ方
「家の光」6月号に「野口式万能両刃鎌」の使い方・研ぎ方が紹介されました。
事前の準備
荒砥と仕上げ砥を用意する。砥石はくぼみのない平らなものを選び、5分ほど水につけておく。鎌を置く角材があると作業しやすい。
①鎌の内側がさびている場合は、先にさびを取る。下に手が出ないように注意して砥石(荒砥)を持ち、刃の傾斜に沿わせて均等に左右に数回動かし、さびを取る。
②次に鎌の外側を研ぐ。写真のように置き、左手で柄を押さえる。手前側の刃の上部に砥石を斜め45°(または直角)に当て、前後に細かく動かして研ぐ。基本的に峰から刃先の方向へ動かすときに力を加える。適宜砥石に水をかけ、上部から下部に向かって少しずつ研ぐ。
③刃先を指の腹で触ってみて、裏側に小さな引っかかり(返り)がでできたら、十分に研げた状態。続いて、鎌の位置はそのままに、腕を伸ばして反対側の刃を②と同様に研ぐ。
④両刃の刃に返りがついたら、仕上げ砥に持ち替える。ふたたび①の状態に鎌を持ち、刃の傾斜に対して砥石を20~25°の角度で当て、返りを取るように左右に数回動かす。
⑤すると、また表側に返りが出てくるので、②の状態に置き、表側の返りを取るように砥石を数回上下させる。刃先に指の腹を当ててみて、表裏に引っかかりが無くなるまで、2~3回、④⑤を繰り返す。
今回研いだものと(左)、新品。10年ほど研いで使ううちに小さくなったが、切れ味は変わらない。きちんと手入れをすれば、20年くらい使える。
刃物全般に対して
砥石のあて方
刃と砥石の角度が大きいほど、刃こぼれしにくい。
硬いものや、刃に負担の大きいものを切る時は刃と砥石の角度を大きくして砥ぐ。
軟らかいものを切る時は、角度を小さくして砥ぐと切れ味が良くなります。
研ぎ方講習会